フランスでは、5月11日月曜日に約2ヶ月のロックダウンが解除され、ようやく少しずつ日常が戻りつつあります。
美術館やコンサートホール、イベント会場など、人が集まる場所やカフェやレストランは、まだ閉鎖中*ではありますが、ブティックや会社は通常営業しはじめ、活気を取り戻しつつあります。
*5月31日現在
パリの台所マルシェも再開!
そして、うれしいことにパリの名物でもあるマルシェ(朝市)も解禁されました!生活必需品に関する食料品店は今までもオープンしていましたが、マルシェはどうしても人が密集しやすいということでロックダウン7日目にパリ市は中止を決定。
パリの胃袋を支えてきたマルシェの中止は、パリジャン達の食事情をかなり変えました。日持ちするものや冷凍食品をうまく利用したり、スーパーのネット販売で一括購入したりするように。パリ市もマルシェ出店店舗の配達システムなどをバックアップするなどして、なんとか乗り切ってきました。でも、少量の注文が難しかったり、野菜のパニエ(盛り合わせ)などは、種類を選べないので好き嫌いがある人はちょっと大変だったり…。
そして、一番大変だったのは、新鮮な魚を買うところがない!ということ。うちの近くスーパーは、鮮魚コーナーが閉鎖していたので、真空パックか冷凍のみ手に入る状態でした。マルシェの魚屋さんが、配達してくれるという噂を聞きつけたときは、早速注文したくらい!6週間、たいした魚を食べないのは辛かった〜。
マルシェも予防対策ばっちり
とうとうマルシェ解禁ということで、早速行ってみました!ソーシャル・ディスタンスがどうなっているのかちょっと心配でしたが…通路には、中央線が引かれ、並ぶ人と歩く人がぶつからないようになっていました。
普段なら対面になってお店が並んでいましたが、同じ方向に向いています。
お支払いコーナー以外は、フィルムを貼っている店も多かったですし、お店の方もお客さんもみんなマスクをしていて、手袋持参の人もいました。
マスク姿で仲良く買い物をするパリジャンカップル。「ひさしぶりの、マルシェは気持ちが良いね〜!」と うれしそうなお2人。
そして、私は楽しみにしていたお魚屋さんへ。ロックダウン中に配達してくれたお魚屋さんにご挨拶がてら、仕入れにいきました。
このお店は、活けジメの平目やカレイ、アンコウなどをブルターニュから仕入れているので、お刺身を食べたくなる私たち日本人にとっては貴重なお店なんです。
ひさしぶりに、ムール貝も食べたくなって、貝類甲殻類が揃うお店へ。
他の貝類は冬が旬のものが多いですが、フランスのムール貝は6月が旬。ちょっと早めでしたが、充分身も大きくなっていて美味でした!
フランスの海で穫れたスズキやタイなども出ていました。たくさんの鮮魚があるとやっぱりうれしいですね!
マルシェショッピングではお花も欠かせない
もうひとつのマルシェの楽しみが、お花です。パリ近郊で栽培されるお花を販売するお店があり、大型のお花屋さんとはちょっと違ったセレクトがおもしろい!
今は、バラの季節真っ只中!マルシェのお花屋さんにも満開のバラがズラリ並んでいました。こちらは素晴らしい香りが特徴の「ローズ・ド・ジャルダン(rose de jardin = 庭に咲く薔薇)」。
花市場を経由するバラと違って、マルシェに並ぶバラはちょっと小さかったり、短い物もありますが、可憐で、元気で長持ちして、香り高い!そしてなにより安い!
しっかり、20本も買い込んで帰ってきました。部屋に飾ると部屋中に充満する香り。この時期のバラは本当に最高です。
子どもの学校は、まだ全生徒の受け入れができていないため、変わらず家での時間が多いうちの家族もバラのいい香りに大喜びでした。
ロックダウン終了後、パリの人達と会いお話をすると、みんなそれぞれ楽しみを見つけている様子で、とてもポジティブ!働き方や暮らし方が変わったのはもちろん、レストランやカフェ、公園などが閉鎖し仲間と集う場所はまだあまりありませんが、それでも少しずつ、日常を取り戻しつつあるようです。
もう少し我慢して、みんなで乗り切りましょうね!また、今のパリの様子をお伝えしていきたいと思います。
※2020年5月31日の状況です。
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