オーガニック大国フランスでパンシェルジュ山野ゆりが巡るパン旅。その中から厳選したおいしくて身体にも優しいBIOなパン屋さんをご紹介します。今回はその第3弾『LA MAISON PICHARD(ラ・メゾン ピシャール)』です。
パリでもめずらしい薪釜でパンを焼く『LA MAISON PICHARD』
毎年パリで行われるバゲットコンクールやクロワッサンコンクールの上位常連のお店で、パン好きなら1度は訪れたい『ピシャール』。このお店でもオーガニック小麦を使ったパンを楽しむことができます。
清潔感のある店内は広々としています。
ブリオッシュ・ア・テートがおいしそう。
パリで数少ない薪釜でパンを焼く『ピシャール』。奥では焼いている様子が伺えます。
まるでオブジェのよう!?見て、そして食べておいしいクロワッサン
『ピシャール』はパンの種類も豊富ですが、数ある中でも私が大好物なのはやはりクロワッサン!鋭利なフォルムとグラデーションのある色艶、芳醇なバターの香り…ここまで3拍子揃っておいしくないわけがないのです。
一目見た瞬間から強烈に好きだとハッキリ感じた、THE一目惚れパン。
ザクザクと荒々しく音を立て、パリパリとこぼれ落ちるクラスト。ドミノが倒れていく様に口内から鼻に抜けるバターの香り。すべてのまとまりが奇跡の様に味わいとして実感、美しいオブジェを食べているかの様な錯覚。
そして、もう1つ忘れてはいけないのがバゲット・トラディション。お店の近所に行くと、トラディションを何本も小脇に抱えて歩く人達をたくさん見かけます。店先でトラディションだけを買って帰る人が本当にたくさんいるんです。
気高く渋く空へ伸びる一筋の線、ハッキリと意志を持っているかの様な佇まいに惚れ惚れ。手にした感触はズッシリとハードなマッチョさまで感じます。生半可な気持ちで挑めない…そんな気持ちになるパンは初めてでした。実際にかじってみると、かなりハードめなクラストの中身は穏やかで優しいムニャムニャとした柔らかさ。気が抜けるほどのコントラストと小麦の風味、すべてが本当においしい!夢中になって、あっという間に1本をかじり終えてしまいました。
フランスの伝統菓子ガレット・デ・ロワも!
パンだけでなくフランスの伝統菓子、新年のお祝いに欠かせないガレット・デ・ロワも絶品です。ここ、『ピシャール』は過去にガレット・デ・ロワの大会でも賞を2度受賞しており、今はコンクールを審査する側に。
1月6日のエピファニーに食べるガレット・デ・ロワは、アーモンドクリームが入ったパイ。お菓子の中にはフェーヴという焼き物が入っており、それを引き当てると1年間幸せに過ごせるのだとか。おいしいお菓子を食べながら、新年に運試しをみんなで楽しむというフランスの文化だそうです。
パンの種類も豊富でおいしく、ガレット・デ・ロワも絶品です。是非ともパリ旅行の際には足を運んでみて下さい!
- ■店舗情報
- La Maison Boulangerie Pichard (ラ・メゾン ピシャール)
- 住所:88 Rue Cambronne,75015 Paris,
- 定休日 月曜 8月はバカンスの為お休み
- https://m.facebook.com/La-Maison-Pichard-240913692597029/
■一緒に読みたい記事