ウキウキ気分だったバカンスも終わり、9月に入るとパリも涼しくなり、すっかり秋冬モードになりました。
(パリにも日本と同じように四季がありますが、春や秋が割と短く、寒暖差や日照時間が極端!なので、これから一気に冬に突入していくのです)
涼しい日はオニオングラタンスープを
ちょっと前までは夏の暑い日差しの中、カフェのテラス席でビールを飲みたくなったものですが、涼しくなりカフェで頼むドリンクも体が温まるものをチョイスするようになりました。
そんな秋のカフェで番中の定番といえば、カフェ・クレーム(カフェオレ)ですが、ちょっと塩系のものが欲しいとき、私は「オニオングラタンスープ(soupe à l’oignon gratiné スープ・ア・ロニオン・グラティネ)」を迷わず選びます。
日本でもファミレスなどのメニューにあるので、割と馴染みのあるスープなのではないでしょうか。きつね色になるまでじっくりと炒めた玉ねぎとブイヨンを煮込んだスープ。そこにバゲットやトーストにたっぷりのとろけるチーズを入れてオーブンで焼き色がつくまで焼いたものです。
この「オニオングラタンスープ」はパリのカフェの王道メニュー。そして旅行客から「パリで食べてみたいもの」で必ずリクエストされる人気者のひとつです。
オニオングラタンスープはカフェやブラッスリーで
「オニオングラタンスープ」は、庶民的なカフェやブラッスリーの王道メニューですが、いわゆるビストロとかレストラン」言われるようなちょっとおしゃれなイメージのお店や「いまどき」すぎるモダンタイプのお店にはないことが多いです。
みなさんレストランだったらどこでもあると思っているようですが、フランス人のムッシューが新聞を広げてカフェを飲んでいたり、労働者風の人がカウンターで立ち飲みしているような地元に根付いている昔からあるようなカフェやブラッスリーと呼ばれるお店にあるメニューなのです。
ちなみに、このブラッスリーの説明もなかなか難しいのですが(フランスですら定義が曖昧&人によって異なるんです…)、カフェ以上レストラン以下のカテゴリーで、お酒も食事も提供する大衆的なレストラン。なんとなくビアホールのようなガヤガヤと賑やかなイメージのお店という感じです。
とはいえ、「オニオングラタンスープ」の食べられるお店は、パリ中いたるところにあるので、カフェの店先にあるメニューをのぞきながら探してみてくださいね。
「オニオングラタンスープ」は必ず「前菜」の欄にあります。日本のサイズを想像するとびっくりするくらいのボリューム!前菜とはいえ、これだけでお腹いっぱいになるくらいのサイズです。もちろんこの「前菜」の欄にあるスープをメインとしてとってもOKなので、ご安心を。
おすすめブラッスリーはAu Pied de Cochon
「オニオングラタンスープ」が食べられるブラッスリーも紹介しておきますね。『Au Pied de Cochon(オ・ピエ・ドゥ・コション)』は、老舗でありながらも、観光客にもおすすめのお店です。お店の名前にもなっている「ピエ・ドゥ・コション」は「豚足」という意味。その名の通り豚足メニューも名物のお店ですが、いわゆる「ザ・パリのブラッスリー」というお店。
パリには珍しい年中無休休24時間営業ということで、1年中夜中まで賑やか。観劇帰りの人なども多く、前菜からデザートまで「ザ・ブラッスリーの定番メニュー」というラインナップ。
エスカルゴもテリーヌもフォアグラも生牡蠣などの海鮮盛りも、全て揃っているようなお店なので、フランスならではの伝統メニューを食べてみたい方にはとってもおすすめです。
お店によっても味や形態がちょっとずつ違うので、ぜひ食べてみてくださいね!
いずれにせよ信じられない量のバゲットやチーズが入っていてボリュームはかなりたっぷり。前菜のメニューの中にあるこのスープの後にさらにメインを頼むのはけっこうな大冒険。普通の日本人胃袋の方だと、おそらくこのスープだけでお腹いっぱいになるのでご注意くださいね!
- ■お店情報
- Au Pied de Cochon(オ・ピエ・ドゥ・コション)
- 住所:6, rue Coquillière 75001 Paris(地図)
- 電話:01 40 13 77 00
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