雨が多く、寒い日が続いていた今年のパリの春。やっと晴れた日に、ルーブル美術館に行ってきました。
開館とともになだれ込む列に流されながら、モナリザへ。お仕事でちょっと撮影をしてきたのですが、朝は人が少ないとはいえ、すでに数10人の人だかりができていました。
ルーブル美術館で私のお気に入りの絵はこちらのマダム・レカミエの肖像。パリでの社交界には欠かせない存在だったそうです。
2時間くらいルーブル美術館を観て、巨匠達の偉大さを感じながら、外に出ると気持ちのいい青空。ちょっとセーヌ川沿いをお散歩することにしました。
日本人イラストレーターKanakoのイラスト発見!
セーヌ川沿いを歩いていると、かわいいイラストが描かれた工事現場がありました。「ラ・サマリテーヌ(La Samaritaine)」というかつて最大ともいわれた老舗デパートの工事現場で、工事幕のイラストを描いたのは日本人イラストレーターのKanakoさん。
最近、パリでは日本人の活躍をよく耳にします。2月に発表された今年のミシュランでは、日本人シェフが5人も星を獲得!本当にうれしい限りです。(シェフの話も今度しますね!)
イラストレーターのKanakoさんもその1人。「My little Paris」というパリジェンヌに人気のWEB サイトのイラストを担当し、Kanakoさんのおかげでサイトは絶好調!パリのイメージといえば、Kanakoといわれるほどになっています。そのKanakoさんの最近の作品がこの「ラ・サマリテーヌ」の高字幕。
「ラ・サマリテーヌ」は2005年に閉店し、その後2008年にLVMHが新しい商業施設に改装する計画を発表しました。その工事計画は、デラックスなホテルをセーヌ川沿いに入れ、リヴォリ通り側はブティックなどが入るというもの。パリ市のここを商業施設だけでなく、保育施設や公団住宅を入れるようにという案を受け入れ、よりパリ市民の生活に近い形での構想が固まりました。当時、オープンは2015年と言われていましたが、今年は既に2017年…。一体いつできあがるのか、フランス人のリズムは相変わらずマイペースなよう。
セーヌ川の反対側からもばっちり分かる大きさ
この工事幕すごく大きい!どれくらいかというと、セーヌ川の反対側でも、はっきり見えるくらいといえばわかっていただけるでしょうか。
これはアート橋(Pont des Arts)というセーヌ川にかかる橋の上からのカット。この橋は少し前まで、南京錠をここにつけると幸せになれるといわれていたことでも有名な場所です。
ちなみに今はガラス張りになって、南京錠はすっきりきれいになくなってしまいました。南京錠が流行りすぎていたときは、撮影が出来ないくらい汚かったので、私は今のほうが好きかな。
とはいえ、南京錠の伝説(!?)はまだ続いているよう。これは、隣のポン・ヌフ橋の真ん中にあるシテ島の中州部分です。
さて、「ラ・サマリテーヌ」の工事幕に近づいてみると、いろんな面にKanakoさんのイラストがあります。かわいい!
正面からのカットを見たことがある人もいるかもしれませんが、きっと裏の道側を見たことのある方は少ないのでは?ぐるりと周ってみることにしました。
パリジェンヌのライフスタイルが垣間見えるイラスト
これはLVMH本社ビルの向かい側です。モチーフは働く女性だったり、バカンスをしている様子だったり、洗濯物や占いも?パリジェンヌの生活のイメージなのでしょうか。
こちらはリヴォリ通り沿いから見たところ。働きながらも子だくさんと言われるパリのイメージが描かれているようです。
パリジェンヌたちが図面を見たり、釘を打ち付けたり、ペンキを塗っている様子も。まるで、パリジェンヌが一緒に工事しているみたいで楽しいですね!
ルーブルから始まった今日の1日。絵画やイラストを通して、新旧のパリジェンヌの暮らしを目の当たりにした1日になりました。
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