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    痛すぎる31歳のパリジェンヌがパリで右往左往!?映画『若い女』

    恋も遊びも仕事も上手に楽しみながら人生を謳歌し、すっと背筋を伸ばし、目線は前を向きさっそうと歩く。パリジェンヌと聞いてイメージする姿はいつも美しく、クールでかっこいい。だけど本当にそうなのだろうか…?

    イメージするようなパリジェンヌではない、嘘つきで泣き虫で、見栄っ張りで、ちっともクールでかっこよくもない。むしろ痛い…!だけど、ちょっと愛おしい。そんなパリジェンヌが主人公の映画『若い女』を紹介したいと思います。

     

    個性的なヒロインがパリで右往左往

    フランスの若手監督レオノール・セライユのデビュー作でもある『若い女』。もともと彼女がフランス国立映画学校の卒業生制作として書いた脚本を元に完成させて作品です。2017年のカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞したのを皮切りに数々の映画賞でさまざまな賞を獲得しました。

    「この映画は、大きな街で孤独に直面したとても特徴的な女性キャラを、ひと冬に渡って描きたいと思ったところからはじまった」という監督の当初の想いの通り、個性あふれるヒロイン、ポーラがパリという街で悩み、もがきながら右往左往するお話です。

     

    ちっともおしゃれじゃない素顔のパリ

    『若い女』で描かれるパリはファッション雑誌や映画で描かれるような、華やかで魅力的なパリとは少し違います。冷たい病院の診察室、うらぶれた安宿、見知らぬ人でひしめく地下鉄、狭い屋根裏部屋、ショッピングモールの下着売り場…。どこかで見たことがあるような、親しみはあるけど、憧れの対象にはなりえない。そんな素顔のパリが描かれています。

    そのパリで居場所を探そうと奮闘するのが31歳のポーラ。10年付き合った恋人から突然別れを告げられ、そこに追い打ちをかけるようにパリの冷たい洗礼…。ポーラはすっかり意気消沈してしまいます。

    だけど、ポーラもそのまま泣いて終わる女ではない!嘘をついたり、喧嘩をしたり、口から出まかせでごまかしたり、痛い女炸裂でむちゃくちゃなことをしながらもパリの街で強くたくましく、そして自由に生きていこうと奮闘するのです。

    「パリは彼女の人生に対する活力、彼女が影響を与え合い、順応し、自分自身をはねのけ、自分の足で再び立ち上がるたくさんの方法が作用しはじめる場所なのです」(レオノール・セライユ監督)。

    むちゃくちゃなことばかりしている痛い女ポーラですが、ユーモアと反抗心とともにパリの街を走り回るその姿は、憧れのパリジェンヌと同じように姿勢がすっと伸びていて、人生を自由に自分らしく生きる道を見つけるために戦う気概にあふれています。そして、パリはそんな彼女が“若い女”から“大人”になるためのきっかけと出会いをくれる街でもあるのです。

    『若い女』で描かれるパリの街やパリジェンヌの姿は決して美しく素敵なものではないけれど、新しいパリの魅力、パリジェンヌの本当のたくましさを知ることができるはずです。

     

    • ■映画情報
    • 若い女
    • 監督・脚本:レオノール・セライユ
    • 出演:レティシア・ドッシュ、グレゴワール・モンサンジョン、スレイマン・セイ・ンディアイ、ナタリー・リシャール
    • 2017年/フランス/フランス語/97分/カラー/原題:Jeune Femme/英題:Montparnasse Bienvenüe/日本語字幕:手束紀子
    • 配給・宣伝:サンリス
    • ©2017 Blue Monday Productions
    • 公式サイト:http://www.senlis.co.jp/wakai-onna 
    • 公式Facebook:@wakaionna.movie
    • 公式Twitter:@wakaionna_movie
    • 8月25日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次ロードショー

     

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