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    鎌倉のジャム専門店『ロミ・ユニ コンフィチュール』の旬を味わうジャム

    今回紹介するのはパンのお供として不動の人気を誇るジャム。毎日のパンをもっと楽しむためのとっておきのジャムを見つけるべく、鎌倉のジャム専門店『ロミ・ユニ コンフィチュール』に伺ってきました。

     

    鎌倉のジャム専門店『ロミ・ユニ コンフィチュール』

    『ロミ・ユニ コンフィチュール』は、菓子研究家のいがらしろみさんが2004年に鎌倉ではじめたジャム専門店です。系列店として学芸大学に焼き菓子とジャムのお店『メゾン ロミ・ユニ』も展開しており、こちらは焼き菓子がメインでのお店。ジャムはこの鎌倉のアトリエで作ったものをセレクトして一部販売しています。

    店内の棚にずらりと並んだジャムは、季節ごとにメニューを変更しながら常時40種類ほど販売されています。定番のものはわずかで、四季の変化に伴いほとんどのメニューが入れ替わるのだそう。取材に伺った9月はじめは夏から秋への季節の変わり目ということで、夏の名残もありつつ、秋の味覚が増えてきたタイミングでした。

    取材時、9月のおすすめジャムは「Gilbrerte(ジルベルト/りんごと紅茶)」でした。

     

    併設のアトリエで作るこだわりのジャム

    鎌倉店の奥にはアトリエがあり、ジャムと焼き菓子をここで作っています。

    店内から窓越しに実際にアトリエのジャムを作っている様子も見ることができます。この日はりんごのジャムを作っている様子が見えました。たくさんのりんごを手でカットしている様子がちらり。

    「時間によっては、銅鍋で煮込んでいる様子も見られますよ。うちのジャムは、熱伝導のよい銅鍋を使い、強火で一気に作っています。その方がフルーツの風味が残るんです。

    ジャムというと何時間もコトコト煮込むイメージが強いかと思うんですが、一気に炊き上げるのであっという間にできちゃうんです。煮る時間は本当に短いのでみなさん驚かれますね」とお店の方が教えてくださいました。作っている風景が見えるのはなかなか貴重ですよね。

     

    7つのカテゴリーで展開する季節感あふれるジャム

    『ロミ・ユニ コンフィチュール』のジャムは、7つのカテゴリーに分かれています。

    A la saison(ア・ラ・セゾン):季節のフルーツのジャム。季節のフルーツを使った、色とりどりのジャムシリーズ。

    Vache(ヴァッシュ):季節のミルクジャム。ミルクベースの濃厚でミルキーなジャム。

    Caramel(キャラメル):季節のキャラメルクリーム。お砂糖を焦がして作ったキャラメルに生クリームを加えたもの。ほろ苦さが特徴。

    Panier(パニエ):国内の農園で採れた旬の素材を使った産地限定のジャム。フルーツのおいしさを楽しめるよう、シンプルに果物とお砂糖とレモン汁で作っている。

    Pour le Pain(プ・ル・パン): パンのためのジャムがコンセプトのジャム。パンの香りや素材の風味を楽しみたい方のためのジャムということで、甘さ控えめ。

    Citrus(シトラス):季節ならではのオレンジやレモンなどの柑橘を使ったマーマレードシリーズ。

    Tartuner(タルティネ):冬だけに登場する季節のチョコレートペースト。ビターチョコレートやホワイトチョコレートをベースにした、濃厚で味わい深いペースト。

    また、大きさは3種類。メインは真ん中のサイズで80g。「少し小さいめかな?」と思うサイズですが、「冷蔵庫に空いたジャムの瓶がたくさん並んでいて、だめになっちゃうのは悲しい」ということで、早めに食べ切れる量をメインサイズにして作っているのだそう。食べきって欲しいという思いからの、このサイズなのです。「ヨーグルトにかけたり、家族で食べるともう少し早くなくなってしまうかもしれませんが、いくつか並べて気分によって楽しむのもおすすめです」とのことでした。

    ご家族で楽しみたい方は190gの大きなサイズをどうぞ。

    1番小さいサイズは30g。ホテルの朝食のようなサイズ感なので、おやすみの日のゆっくり過ごせる朝にいっぱい並べてちょっとずつ楽しむのもいいですね。12種類のセットで「ロミ・ユニ パレット」として販売されています。

     

    かわいいネーミングとお菓子のような掛け合わせ

    オーナーのいがらしさんはもともとフランスでお菓子を学んだということで、お菓子みたいなジャムというのがこのお店のテーマになっています。

    キルシュなどお菓子に使う洋酒を使ったり、ミントやラベンダー、シナモンなどのハーブを使った組み合わせも

    ジャムというと通常イチゴやブルーベリーといったフルーツ単体が多いと思いますが、『ロミ・ユニ コンフィチュール』は「お菓子みたいなジャム」というコンセプトということで、個性豊かなか組み合わせが楽しめるジャムがたくさん。

    「例えば、秋のジャムで『Tatin(タタン)』というものがありますが、これはりんごとキャラメルのジャムなんですがフランスのお菓子『タルト・タタン』をイメージして作っています。そのようにお菓子から発想しているものも多いです」。その言葉とおり、本当にスイーツのような組み合わせのジャムが勢揃いしています。

    素材は、国内のおつきあいのある農園の果物やフランス産のものなどから、いがらしさんが素材を選んで使用しているとのこと。素材と素材を組み合わせているものが多いので、ひとつの果実をとっても、そのバリエーションがたくさん。

    また、同じ素材のジャムでも掛け合わせるものによってカットの仕方を変えることも。カットや作り方の違いでゆるさやテクスチャ、食感も変わり、味も変わってくるのだとか!

    「テクスチャや果実の切り方でジャムの味わいは変わってきます。これからの季節はりんごのジャムが増えてきますが、角切りにするのか、いちょう切りにするのか、すりおろしのように細かくするのかで印象が全然違うんですよ。また、りんごなどは種類によっても味が違うので、いくつか購入して比べてみるのも楽しいのではないでしょうか?」。

    小さな瓶の中にまったく違う世界が広がっていると思うと、選ぶのもワクワクしてきます。

    さらによく見てみるとそれぞれに付けられている名前もかわいい!

    「カシュカシュ(かくれんぼ)、アンファンス(こども)、スーリール(ほほえみ)、ポエット(詩)…。ミュージックは音楽を奏でるような感じのイメージだったり、りんごとサワーチェリーもサワーチェリーが1粒まるごと入っているのでチェリーのあめ玉のようなイメージだったりいろいろな付け方で付けられているのですが、すべてフランス語です」。名前で選んだり、ネーミングの由来を想像するのも楽しそうですね!

    学芸大学のお店にはない鎌倉店限定のメニューもあります。

    「鎌倉限定のジャムで人気は『キャラメル・カマクラ』。鎌倉のおみやげらしいものをということで生まれたジャムです。もともとあった『キャラメル・ブルターニュ』というキャラメルと発酵バターとゲランド(フランスの塩)を使ったジャムをアレンジし、『キャラメル・カマクラ』ではキャラメル、発酵バター、ヘーゼルナッツ、鎌倉の塩を使用しています」。

    山と海両方がある鎌倉ということで、木の実(ヘーゼルナッツ)が山、塩が海というイメージで作ったのだそうです。

     

    秋の味覚を楽しむジャム

    秋から冬にかけてはりんご、洋梨、お芋や栗、濃厚なキャラメルなどのジャムが増えていくとのこと。気になるものを2つほど食べてみました。

    さつまいもとバニラを使った「Patate(パタット)」は、初期から作っているジャムのひとつ。『ロミ・ユニ コンフィチュール』でも珍しいおいもを使ったジャムです。きれいな黄色が目を引きます。

    早速食べてみました。さつまいもというとつい焼き芋やふかしたお芋を想像し、濃厚でパサパサしているのかな…?と思ったのですが、みずみずしい味わい。さつまいものおいしさも凝縮されており、とってもおいしい!なめらかなテクスチャにときどきバニラビーンズのプチッとした食感がアクセントになり、そのままでもおいしい!

    ペースト状になっているので塗りやすくお子様にもぴったり。パンの他、パンケーキやスコーンなどにも合うとのことでした。

    こちらはパンのためのジャムで「Le Var(ル・ヴァール)」。フランス産のソリエス種のいちじくのジャムにオーガニックくるみが入ったボリューム満点のジャムで、スタッフにファンも多いのだとか。

    ジャム自体はとろとろでやわらかく、そこにいちじくとくるみがゴロゴロと入っているので、さながらジャムをのせるといったイメージでした。ライ麦パンなどちょっと濃厚なパンに合わせていただきました。いちじくのフレッシュなおいしさとくるみの香ばしさと歯ごたえがアクセントになり、さらに甘さも控えめなので粉の風味もしっかり味わうことができます。

    「フルーツ系のジャムは焼かずにふわふわしたパンに合わせてもおいしいですし、お好みでいろいろと試してもらって、お気に入りの組み合わせを見つけてもらえるとうれしいです。『ロミ・ユニ コンフィチュール』のジャムは、フルーツでとろみをつけていてちょっとゆるめなので、生の食パンだとじゅわっと染み込んでしまいます。だけど、それがいいという方もいるのでご自分のお好きな食べ方を探してみてください」。

    パンのシリーズは他にもあり、いつもだいたい3種類くらいが販売されているとのことでした。

     

    ジャムをパンやヨーグルト以外にも使ってみよう

    こんなに種類があったら毎朝のパンもおいしく楽しくなるな〜と思っていたところ、「実はジャムは意外とアレンジもいろいろとできるんですよ」と教えてくれました。

    「『Conte d’automne (コント・ドートンヌ)』は、りんごとバニラとシナモンのジャムで、これをトーストに載せるだけでちょっとしたスイーツになります。冷凍パイシートがあれば、アップルパイとしても楽しめますよ。

    ジャムってパンとヨーグルトくらいしかイメージないかもしれないですけど、いろいろな種類があるので、いろいろな楽しみ方をしてもらえるとうれしいですね。サラダのドレッシングの隠し味に使ったり、お肉を焼くときに使ったり。ちょっとだけ残ったときはそんな使い方も。アイスクリームにかけたり、キャラメル系のジャムをアイスクリームに混ぜて少し凍らせるなんてアレンジもおすすめです」。

    また、ジャムの楽しみ方のひとつとして、クレープも。お店に併設されているクレープ小屋で、フランス産の粉を使ったクレープ生地にジャムをつけて提供しています。こちらも要チェックです。

    豊富な種類と多様な楽しみ方で悩んでしまいますが、そんなときはお店の方に相談してみてください。

    「悩まれるお客様も多いので、私たちでもお話を伺いながらジャム選びをお手伝いさせていただいています。どういう風に食べたいですか?とか、どういうパンに合わせますか?どんなフルーツが好きですか?といったお話を伺いながらご提案させていただいています」。

     

    旬のフルーツのうまみを凝縮した、お菓子のようなジャムと食べる朝食なんて、なんだかそれだけで1日がんばれそうな気がしてきますよね。ぜひ、お気に入りのジャムととっておきの食べ方を見つけてみてください。

     

    ※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

     

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