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    ふらりと立ち寄りたい飲めるフレンチ惣菜屋さん『キッチンかねじょう』

    甲州街道から一歩入った幡ヶ谷商店街の一角に佇むお店『キッチンかねじょう』。フランスのお惣菜やパンと共にお酒も楽しめるお店として、2021年4月にオープンしたお店です。

    ここ『キッチンかねじょう』にお邪魔し、店主の上松晃大さんと奥様の菜穂さんにお話を伺いました。

     

    スタンディングスタイルでふらりと立ち寄れる

    奥の扉描かれたインパクトのある松の絵は、祖父が描いたもの

    「フランスのお惣菜とパンを中心に、地域の方々に来てもらえるような、飲めるお惣菜屋さんにしたいという思いがありました」。と柔らかな笑顔で語るのは晃大さん。

    店内にはキッチンと対面したカウンターがあり、スタンディングスタイル。親しみやすい落ち着いた雰囲気のお店です。

     

    「食べ疲れない」を意識した、お酒に合うお惣菜やパンメニュー

    札で置いてある本日のメニュー

    「お惣菜やパンのメニューは、日替わりで作っています。毎日8〜10種類ほど出していて、定番はキャロットラペとポークリエットとタブレ。あとはウフマヨも定番です。

    いろいろな人に利用していただけるようなラインナップと、お酒に合うものをというところでメニューを考えています。惣菜メニューに関しては、なるべく食べ疲れないものを作っていますね」と晃大さん。

    元々フレンチレストランなど中心に経験を積んできたということで、メニューはフランスの家庭料理が中心。カレー屋さんで勤めたり、スパイスの勉強もしていた経験も活かしスパイスの効いた南インド系の料理もが登場することも。

    フレンチ、異国のスパイス料理どちらも味わうことができるのは楽しいですね。

     

    お惣菜と一緒に食べたい自家製パン

    パンを作るのは、奥様の菜穂さん。

    「パンも、食べ疲れないことを意識して作っています。スパイスの効いた料理もあるので、お惣菜と一緒に食べて合うようなパンにしています」と笑顔で語る菜穂さん。

    パンはだいたい2種類を用意。定番はリュスティックやカンパーニュ、フォカッチャやライ麦パン。あとはキッシュが並ぶことも。

    大量に作らないため、なくなり次第終了となりますが、そこには「あまり翌日に残したくなくて。その日に焼きたてのパンを出したいんです」というこだわりが。

    焼き立てのリュスティックをいただきましたが、もっちりしていて、素材の味がしっかり感じられます。どんな料理と合わせて食べても楽しめそうですし、子供も楽しめる味わいでした。

     

    組み合わせでより楽しめる、こだわりの素材を使った味わい

    気になるメニューをオーダーしてみました。まずは、定番のキャロットラペ。口の中に入れた瞬間に、さりげないハーブの香りとやさしい酸味が広がっていきます。優しい酸味の秘密は、酢。「このラペはワインビネガーではなく、こだわりの酢を使っています。マイルドな酸味になるんです」と晃大さん。

    フランスのお惣菜屋さんでも定番のタブレの具材は、その時々で変わるのだそう。取材時は、夏に合わせてとうもろこしと枝豆と大葉を使った夏らしいタブレでした。ほのかに香る爽やかな大葉の風味が、食欲を掻き立ててくれます。とうもろこしと枝豆の食感も楽しいメニューです。

    カンパーニュには、リエットを乗せていただきます。濃厚なリエットですが、クセがなく食べやすい味わい。ほんのりスパイスの香りが効いています。そのままでもおいしいですが、グリーンレーズンが入ったカンパーニュと合わせて食べるとまた違う味わいに。グリーンレーズンのフレッシュな爽やかさクリーミーなリエットが相性抜群です。ワインにもぴったり!

     

    ワインと並んで焼酎も!?フランスのナチュラルワインと鹿児島の芋焼酎

    『キッチンかねじょう』のコンセプトは、「お酒も飲めるお惣菜屋さん」ということで、お惣菜に合わせてワインも選んでいただきました。

    選んでいただいたのは「WAZEN」というフランスのナチュラルワイン。

    「瓶内発酵しているワインなので、少し泡が出ているのが特徴です。『WAZEN」は畑の名前で、ブドウ畑の区画の名前をワインの名前にしています。まだ、季節柄暑い日もあるので、このサッパリ系の白ワインが合うかなと思います」。ワインのラインナップもそのときどき。「お惣菜に合わせるどんなワインにしよう?」とぜひ、相談してみてくださいね。

    『キッチンかねじょう』ではフランスのナチュラルワインの他に、芋焼酎を中心とした焼酎も楽しめます。「フレンチ惣菜と焼酎!?」と意外ですが、晃大さんが鹿児島出身ということもあり置いているのだとか。

    「最近は、華やかな香りがする焼酎もあり、それをソーダ割りにするうとフレンチのメニューにも合うんですよね。ワインを飲んでから、焼酎の炭酸割りを飲まれる方も多いので、ワインと焼酎の親和性はあるんじゃないかなと思っています」と晃大さん。

     

    おうちで楽しみたいときはテイクアウトも

    コロナ渦のタイミングでオープンを決めた上松さんご夫婦。この状況下で人を雇ってお店を続けていくよりも、自分達でお店を開いた方が自由にできるだろうと思ったのがきっかけなのだそう。

    コロナ禍という状況を鑑みて、テイクアウトにも力を入れています。お子様連れの常連さんや仕事帰りに寄っていくお客さんも多いそう。

    「つまみ系のお惣菜を買って帰って家で飲むという方も多いようです。あと、夕食のおかずにプラスもう1、2品として買って帰る方もいらっしゃいますね。

    テイクアウト用の容器を持って来ていただけたら、少しサービスしています。タッパーや会社で食べたお弁当箱を洗ってここで詰めて帰る人もいますよ」

    家でもゆっくり『キッチンかねじょう』のお惣菜を楽しめるのは、このご時世とても嬉しいです。

    また、木曜と土日限定で提供している朝食も人気。

    「今朝のメニューは、タイ米とスパイスを使ったピラフと、プチサレ(フレンチの塩漬けの豚バラ)、卵焼きとダール(豆カレー)、サラダ、お魚、惣菜のワンプレートでした。そこにお味噌汁とお茶が付いています。お味噌汁は具なしのだしと味噌だけのシンプルなものですが、鹿児島の麦味噌を使っています」。

    お茶は中国茶の先生をしている晃大さんのお母さんがセレクトしたもの。また、ワインを朝からオーダーすることも可能です。休みの日や在宅ワークの日は少し早起きして、朝食と共に中国茶やお酒を味わう贅沢な楽しみ方も良いですね。

     

    地域の方々に気軽に来てもらえるようなお店を目指して

    「僕自身、幡ヶ谷に住んで6年程経ちましたが、おいしいお店も沢山あって、この街の住みやすさは感じていました。でも、何か少し物足りないと思った部分があったので、そういう隙間を埋められるお店があったらいいなと思ったのが、幡ヶ谷にお店を開いたきっかけです。

    もっとこの街をより良くしたい、より使いやすいお店がもっと増えたらいいなと。なので、地域の方々に気軽に来てもらえるような、そういうお店にしたいなと思っています」とと晃大さんは語ります。

    お惣菜やお酒を楽しめるだけでなく、テイクアウトや朝食など、街の人たちの暮らしに寄り添ったスタイルのお店『キッチンかねじょう』。

    「地域の方々に気軽に利用してもらえるような、愛されるお店でありたい」。そんな想いと温かい笑顔で出迎えてくる素敵なご夫婦が営むお店です。

     

    • ​​■お店情報
    • キッチンかねじょう
    • 住所:〒151-0072 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目47−1 本田ビル 101(地図
    • 営業時間:[平日]15:00 〜/[土日・祝日]8:00〜
    • 定休日:火曜日
    • Instagram:@kitchen_kanezyo
    • ※最新情報はお店のHPやSNSをご確認ください。

     

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