賞味期限は2時間以内！？鎌倉『Mont Blanc Stand』のモンブラン

歴史に名を残す名刹が数多く、観光地としても人気の高い古都・鎌倉。古くから作家、映画監督、女優に愛された街でもあります。喫茶店文化も色濃く残る鎌倉ですが、最近はチョコレート専門店やジェラート専門店が次々とオープンし、スイーツの街へと変貌しています。そんな鎌倉にこの春、モンブラン専門店『Mont Blanc Stand（モンブランスタンド）』がオープン！

オーナーシェフの武井さん

どんなお店なのか、オープン初日にお邪魔し、オーナーの武井晴峰さんにお話をうかがってきました。

“栗”を楽しんでもらうための秘密

栗のおいしさが凝縮された栗クリーム

『Mont Blanc Stand』のモンブランはお客さんの目の前で作るので、できたてをいただけます。渋皮の香りが残るようにクリームに加工しているので味が濃く、甘みのあるメレンゲ、無糖のクリーム、栗のクリームで構成されたモンブランは、ストレートに栗の味が楽しめるのが特徴です。

「栗は時間が経つほどに味も風味も落ちてしまいます。また、モンブランの中に入っているメレンゲもだんだんと湿気てしまうので、時間が経つとできたての食感を楽しむことができません。一番おいしい状態で食べて欲しいので、賞味期限は2時間以内にしています！」と語る武井さん。

実際にお客さんに商品を手渡しているとき、「○時○分に作ったので、お早めにお召し上がりください」と一言を添えている場面が印象的でした。

栗そのものを味わっている気分になれるモンブランには、熊本産の栗を使用しているのだとか。普通は地面に落ちた栗を数日間ためて一気に収穫するところ、お願いしている農家さんは毎日栗を収穫するので、新鮮で味が濃いんだそうです。

武井さんは「熊本の栗は本当においしい！もともと自分たちで栗から加工していたんですけど、今では信頼できる農家さんと一緒にお仕事できるようになったので、加工もお願いしているんです」と教えてくれました。

また、こちらのお店では“旬”を大切にしているため、栗の季節以外には他の食材でモンブランを提供してくれます。3月には黒豆のモンブランが登場！モンブラン＝栗というイメージを払拭するくらいに、モンブランにぴったりな黒豆を見つけた武井さん。「栗を超えるくらいおいしい食材じゃないとモンブランを作れない」というくらいこだわって選び抜いた黒豆のモンブランも気になりますね。

食べ歩きたくなるキュートなお菓子！

手前からフランボワーズ、キャラメル、カモミール

『Mont Blanc Stand』には、もうひとつおすすめのメニューがあります。一見アイスキャンディーのようにも見えるそのお菓子は、『ムラングシャンティ』という名前のメレンゲ菓子。フランスでは定番のスイーツです。こちらのお店では、フランボワーズ・カモミール・キャラメルの3種をご用意。香りをつけたメレンゲに無糖クリームを添えていただきます。

フランボワーズはかわいい見た目とはうらはらに甘さ控えめで、さわやかな甘酸っぱさが魅力。スイーツとしては珍しいフレーバーのカモミールは、優しい甘さで一番軽い食べ心地です。

もっともスイートなのが、キャラメル。クリームの上にかかったキャラメルシロップにコクがあり、食べ応えを感じる1品でした。

どれも写真映えするビジュアルも◎。

ゴミなどポイ捨てしないように、ゴミを捨てにお店まで戻ってきてくれたら、メレンゲを1個プレゼントしてくれるサービスも実施中！ちょっとした優しさがうれしいですね。

取材の最後に「まずは地元の人に知ってもらって楽しんでもらいたい。鎌倉の街になじんでいきたい」とおっしゃっていた武田さん。その言葉通り、オープンして間もないですがすでに話題のお店になっているようです。

街歩きが楽しくなる季節、おいしいモンブランとムラングシャンティを求めて訪れてみてはいかがですか？