フランス料理、パン、コーヒーのエキスパートたちの手により、2018年六本木に出店したベーカリー『bricolage bread & co.(ブリコラージュブレッド&カンパニー)』。そのおいしさは、訪れる人の舌と心を掴みファンを増やし続けています。そして開業から3年目の今年。「もっとたくさんの人に手に取ってもらいたい」という想いと共に、渋谷 東急フードショーに登場しました!
クロワッサンやパン・ド・ミなどの人気商品はもちろん、ヴィエノワやたまごサンドなど、渋谷限定商品も数多く用意され、ショーケースを彩ります。商業施設初出店となる『bricolage bread & co.』の渋谷店に訪れました。
ほとんどの商品に全粒粉を配合。小麦の豊かな香りと優しい甘味を感じられるパン
7月10日、装いも新たにリニューアルオープンした渋谷 東急フードショー。地下1階の入り口を入ってすぐの場所に『bricolage bread & co.』の看板がありました。
渋谷駅直結ということもあり、通勤途中や、仕事の合間のランチタイムに買いに来る人も多いようで、レジに並ぶ人の年齢層も学生から年配の方までさまざま。食事パン、ハード系パン、甘い系パン…、幅広い客層に好まれるような品揃えに加えて、パリッと焼き上げられた美しい焼き色が、訪れる人の食欲と好奇心を刺激します。
『bricolage bread & co.』のパンに使用される小麦粉は全て国産小麦。ほぼ全ての商品に北海道産の全粒粉が配合され、小麦本来の風味と香りを楽しめるのが特徴です。形がユニークな「クロワッサン」も中を割ってみると、ほんのり茶褐色。
全粒粉へのこだわりは、お店の立ち上げ人の1人、フレンチシェフの生江史伸さんの想いから。ベーカリーを開業するために、小麦粉の生産地に赴き「この場所で感じた香りや空気をそのままパンで表現したい」と考えた生江さん。その申し出に対し、大阪で有名ベーカリー『Le Sucre Coeur(ル・シュクレール)』を営む岩永歩さんは、小麦をできるだけ削らない全粒粉の使用を提案したそうです。
「全粒粉の比率はパンによって違いますが、クロワッサンには約6割配合されています。食感を楽しんでもらえるよう形にもこだわり、三日月の両端が普通のクロワッサンより広く作っています」と、渋谷店店長の三戸彩香さん。
外側はサクサク、中はしっとりふんわりした食感のクロワッサンをひと口頬張れば、小麦と豊かなバターの香りが口いっぱいに広がります。
また、店名を冠したハード系のカンパーニュ「ブリコラージュブレッド」は、水分をたっぷり練り込み、日本人好みのもっちりとした食感に仕上がっています。噛むごとに小麦の甘みが感じられ、トーストはもちろん、生食でもおいしい人気商品です。
渋谷店限定商品やはちみつ、ピーナッツペーストなどの加工品も豊富
訪れた日は43種類が陳列され、そのうち12種類に「渋谷限定」のポップが掲げられていました。なかでもイチオシは「たまごサンド」となめらかなバタークリームをサンドした「ヴィエノワ」とのこと。
ふんわり甘めのパン・ド・ミを使った「たまごサンド」の具には、ディルと柴漬けが混ぜ込まれほんのりピンク色。たまごの優しい味の中に、爽やかな風味としょっぱさが感じられ、飽きることなくぺろりと完食。柴漬けのコリコリとした食感も楽しく、オリジナリティ溢れるたまごサンドでした。ちなみにこちらの「たまごサンド」、9月14日より六本木店でも販売スタートしました。
紅茶専門店『Uf-fu(ウーフ)』とコラボした、「ヴィエノワ・アールグレイ」は、香り高いアールグレイの風味がクリームにたっぷり凝縮されていて、贅沢な余韻を楽しめます。さっくりとしたパンの歯応えとなめらかなアールグレイクリームが口の中で溶け合い、思わずうっとり…。他にも『EN TEA(エンティー)』とコラボしたほうじ茶や緑茶のフレーバーもあり、ここでしか食べられない商品に目移り必須です。
こちらも渋谷店限定の「パンドミレーズン」。レーズンをたっぷり練り込み、特注のバーミキュラで焼き上げています。必要な水分だけを生地にとどめているので、しっとり柔らかな仕上がり。これまでに食べた“ぶどうパン”とは一線を画する、唯一無二のぶどうパンでした。
お店にはパンだけでなく、ピーナッツペーストやパッションフルーツを使ったリリコイバター、はちみつ、ミルククリームも販売。「パンと合わせておいしいもの」が一緒に買えるのもうれしいポイントです。このような加工品なども、信頼のおける生産者から直接取り寄せているそう。美味しさへのこだわりを細部にまで感じることができました。
きっかけとなった震災の炊き出しから約9年。さらにたくさんの人に「おいしい」を味わってもらうために
『bricolage bread & co.』の立ち上げは、2012年、東日本大震災の時に東北で行った炊き出しがきっかけ。生江さんが作ったホワイトソースの煮込みハンバーグを、岩永さんが作ったビーツのパンに挟んで仮設住宅で避難生活をする人々に食べてもらったそうです。当時、生江さんと岩永さんは互いのことをあまり知らなかったそうですが、自分たちが作ったもので、人々が喜んでくれたという経験に、改めて「おいしいものを作る意義」を実感。
その後、『FUGLEN TOKYO(フグレントウキョウ)』の代表・小島賢治さんにも声をかけ、居心地の良い空間で美味しいパンと料理、コーヒーを楽しめる場所を「自分たちで作り上げていこう」ということに。フランス語で「DIY」の意味を持つ『bricolage bread & co.』が立ち上がり、六本木から“おいしい”を発信しはじめました。
現在、新メニューの開発や提案は、生江さんのチェックとアドバイスのもと、製造スタッフが行っているとのこと。生江さん、岩永さん、小島さんが固めた基盤を守りながら、スタッフ一人一人が「どうすればbricolage bread & co.のおいしさをもっと表現できるか」と追求しています。
渋谷店を取りまとめる三戸さんは、「試行錯誤の日々ですが、当店のパンを通してお客さまと『おいしい』から生まれる幸せを分かち合いたい、それを生産者の方々に還元していけるよう努めていきたいです!」と、目を輝かせて話してくれました。
「おいしさ」を通して、人が集い、繋がり、豊かさを紡いでゆく『bricolage bread & co.』の物語。六本木と渋谷の二拠点で、今後、どのような広がりを見せていくのか楽しみですね。
- ■店舗情報
- bricolage bread & co.渋谷店
- 住所:東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷 東急フードショー②(しぶちか)
- 定休日:施設の休館日に準ずる
- 営業時間:10:00-21:00※営業時間は変更する場合がございます
- HP
- ※営業や販売店舗についてはお店のSNSでご確認ください
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