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パリと葉山にある意外な共通点。holiday流おいしくて楽しい毎日の秘訣

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パリと葉山にある意外な共通点。holiday流おいしくて楽しい毎日の秘訣

おいしいものを食べたり、楽しい経験をしたりして、思わず笑顔になってしまう。そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

holidayはそんな作品を作り、「食とデザイン」を通して“make everyday happy”を伝える活動をしているご夫婦です。お2人の生活には、コミュニケーションを大切にしているからこそ生まれる、毎日を楽しむヒントがたくさん詰まっていました。

「食とデザイン」のおいしくて楽しい話から、働き方、葉山での生活、そして意外なパリとの関係性などについてお話を伺ってきました。

 

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  • holiday(ホリデー)
  • “make everyday happy”をコンセプトに、アートディレクターの堀出隼(写真左)と料理人の堀出美沙(写真右)が 2010 年に設立。
  • アート&フードディレクション、ケータリングサービス、イベントの開催及び企画運営、
  • パリのデザイン会社との業務提携など、「食とデザインとアート」を中心に活動中
  • HP:http://we-are-holiday.com/

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楽しくておいしくて、ハッピーなるものを

−まずholidayさんの活動について教えて下さい。

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堀出隼さん(以下、隼):フードケータリングとアートディレクションのお仕事をしています。ケータリングと言っても、フードメニューを考えるだけではなくて、そのパーティのコンセプトに合わせたメニューや提供の仕方、什器まで考えています。

最近は、ケータリングメニューの中でクレープを定番のひとつにしようと思っているんです。とにかく、楽しくておいしくて、その場がハッピーになるものを提供していければいいなと思っています。

03小学校1年生のうた君と

−ご夫婦で活動されていますが、普段はどのような働き方をされているのでしょうか?

隼:実は、僕は趣味がなくて…。でも、とにかくおもしろいことを考えることは好きでいつも考えています。それこそ遊んでいる最中も新しいアイデアがないか常に考えていますね。自分の中ではそれがすごく自然なことなんです。

でも、家族を養っていかなければならないので、そのあたりの仕事と生活のバランスは奥さんがうまく舵を取ってくれているな〜と。ちょっと照れくさいけれど、こんな素敵なパートナーがいてくれてよかったなあと思っています。

性格が逆なんですよ。僕はわーっとしゃべって人とコミュニケーションを取って、妻は裏でそれをきちんと整えてくれるという感じです。

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−人とのコミュニケーションから生まれるお仕事もありますか?

隼:そうですね。営業という感じではなく、普通の会話が仕事につながることは良くあります。何気ない会話から生まれていくこともあるので、コミュニケーションを取るのが好きというのは、ひとつの特技なのかなと。「誰にでも話しかけるね」ってよく言われるんですけど、それは学生のときのパリに住んでいた頃の経験が影響しているのかもしれないです。

−パリに住んでいたことがあるんですね!

隼:高校を卒業してすぐパリのアートスクールに入り、イラストやパッケージなど伝える手段を学ぶため、コミュニケーションヴィジュアルを専攻しました。

そこでまず思ったのが、パリの人は誰にでも話かけるということですね。「そのかばんどこで買ったの?」とか、気になることや興味のあることは知らない人でも積極的にどんどん聞いちゃうんですよ。そういうところにすごく共感して、デザインのテクニックより何より、生活の知恵とか生き方のヒントを教わりましたね。

よくパリの人は冷たいって言われるけど、困っていたら助けてくれる優しさがすごくあるんですよ。荷物をいっぱい持っていたらドアを開けてくれたり。そしたら、そこから自然とコミュニケーションが生まれるじゃないですか。パリの生活の中にはそういうささやかな気持ちよさがたくさんありました。

そんな経験があって、お金やモノの豊かさだけじゃなくて、コミュニケーションの豊かさが生活の豊かさなんだろうなと思うようになりました。日本でもそういった文化がもっと広がればいいなと思って、「食とデザイン」を通じていろいろな活動をしています。

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食から生まれるコミュニケーション

−隼さんがデザイン、美沙さんがお料理とご夫婦でそれぞれ得意分野を生かしたお仕事をしているとのことですが、「食とデザイン」ってありそうであまりないコンセプトですよね。

隼:そうですね。でも、食べ物を嫌いな人っていませんよね。僕は、過去にグラフィックデザインでいろんな仕事をしてきましたが、デザインを見てくれる人の反応というのを見る機会がほとんどなかったんです。けれど、今holidayとしてイベントに参加するとお客さんが食べ物を食べて喜んでいる姿だったり、デザインを見て「かわいい!」と言っている姿だったり、そういう生の反応を見ることができるので、すごくうれしいです。

ずっとデザインの仕事をやってきてはいるけど、そこに「食」という分野がひとつ加わると、デザインの幅も広がるし、デザインだけでは参加できなかったイベントにも参加できるし、いろいろなことに挑戦できる気がします。グラフィックデザイナーでは一番にはなれないけど、「食」という他の分野が混じることによって、唯一無二になれるかもしれないし(笑)。

堀出美沙さん(以下、美沙):私は、昔、洋服のデザインをしていました。主人と同じように、私もどんな服がなんで売れているものか全くわからないまま、服を作っていたんです。モチベーションを保つのが難しく悩んでいた時期に、自分の家族が「食」にまつわる仕事をしていたこともあり、「食」の世界に進むことにして。「食」の道に進んでまず一番違いを感じたことは、お客さんの反応がすぐそばで見られるということでしたね。

今は子育てしながらなので、イベントの現場に行けなかったりもして、お客さんの反応はどうだったのだろう?と気になるところもありますが、そこは夫に任せて、私はお客さんが喜んでもらえるように思いながらとにかく作っています。

 

葉山での暮らし

—もともとは東京で暮らし、その後箱根を経て、葉山に暮らして4年ということですが、葉山での生活はいかがですか?

美沙:これからまた東京に住むのは考えられないぐらい今が快適ですね。東京に遊びに行くのは好きなんですけど(笑)。

なんだか葉山の人たちも陽気でおしゃべりな人が多い気がするんです。挨拶もみんな元気で、そこも好きですね。

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隼:仕事では週に2回ほどは東京に行っているんですけど、パリに住んだことで日本とフランスを俯瞰して見られたように、東京と葉山を俯瞰して見られている感じがします。

最寄り駅の逗子駅から東京へは電車で1時間ちょっとあるんですが、徐々に景色や客層が変わっていくのを見て、渋谷など都心でいろいろな情報をキャッチして、葉山に帰ってきて、この環境で近所の人とコミュニケーションしながら消化している感じですね。東京と葉山のいいとこ取りをしながら、いいバランスが取れているなと思います。

あと、葉山は子育てには本当に最適な場所ですよ。海も山もあるし。暮らしの中で自然を学べますからね。

美沙:葉山には自然があるけど、自然すぎていないんです。その独特な感じも好きだったりします。

あと、葉山のある三浦半島は、質のいいお野菜がたくさんあるんです。葉山はお魚も獲れますので、朝採れた新鮮な食材を売っている大きな市場には週に1回ぐらい行っています。ケータリングのお料理を作るときもそういうところの食材を使うようにしていますね。断然安いし、新鮮でおいしいので。

 

子どもとの時間から生まれるアイデア

07左側が隼さんの作業場、右側が美沙さんの作業場であるキッチン

−お2人は小学校1年生の息子さん・うた君と4歳の娘さん・りんちゃんがいらっしゃいますが、子育てで意識していることはありますか?

美沙:どうしても仕事で手が離せないときには、家族で協力して家事をやります。子どもたちも仕事のことを理解してくれているので、協力してもらっていますね。

今は夫婦で自宅を仕事場にしていて、普通にお勤めするよりは互いに意見を言い合えるので働きやすい部分はありますが、プライベートとの境目がなくなってしまうこともあったり…。お休みの日を決めて休むように意識はしています。それでもやっぱり仕事のことを考えちゃうこともありますけどね(笑)。

隼:さっきも言いましたが自分にあまり、趣味があるわけでもないので、子どもに何かを教えるという感じはないです。以前、妻が「子どもが3人いる」と話していたことがあるのですが、その通りですね(笑)。子どもと一緒に遊びながら、喧嘩しながら…という感じです。それが仕事のアイデアになることもありますし。

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美沙:母親としては子育てと仕事の間で悩むこともたくさんあります。子どもたちにとって母親というのは精神的な支えだったりもするので、「仕事、仕事」とならずに、ちゃんと時間を取ってあげたいなとは考えます。長男が小学校に上がって特に思うようになりましたね。

隼:小学校に上がって毎日が初めてのことばかりですからね。親である僕たちも。

そう思うと親ってすごいですよね。僕の親は教師だったんですが、父親がヒッピーのようなちょっと変わった親だったんです。親父と思ったことはあまりなく、友達みたいな感覚でしたね。そういえば、自分の母親も子どもが3人いるなんて言っていました(笑)。僕の子どもに対する接し方もそれが影響したのかもしれないですね。

 

イチゴやバゲットも!holidayのおいしいデザイン

ここまでお2人の暮らしについてたっぷりお話を伺ってきました。とっても素敵な暮らしの中でどんな作品が作られているのか気になるところ。holidayの作品の一部をちょっと紹介したいと思います。

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さっそく楽しげなものが登場!このユニークなかぶりものは…?と伺ってみたところ、「その人のアイコンになるような似顔絵を、一期一会とかけてイチゴのかぶりものを被って描いているんです。似顔絵を描くのがもともと好きで、holidayとしての活動を始めたときに、サンドイッチ買ってくれた人に似顔絵を描くというイベントもしました」と隼さん。ユニークなかぶりもので、絵を描いている隼さんの姿を見ると確かにほっこり笑顔になりそう!

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こちらは去年開催された「葉山芸術祭」というイベントで、作った小屋。

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「中に入ると訪れた人たちがサンドイッチの具になるんですよ!小屋の中がサンドイッチバーになっていて、そこで販売するサンドイッチは奥さんが作りました」。

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2年ほど前に三重県立美術館で開催された食にまつわる展覧会で、館内のポスターやカタログなどを担当したときのもの。テーブルクロス柄の封筒に紙ナプキンのようなチラシ、バゲットのチケットはちぎると齧ったようになるという仕掛けがユニークです。遊び心満載でまさに食とデザインが繋がったデザインはholidayならでは!

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そして、最後にうた君の作品も見せてもらいました。誕生日に行った横浜スタジアムでの野球観戦の絵です。劇的なさよならホームランがあったり、大盛り上がりの試合だったそうで観戦中は近くの席のお客さんと仲良くなったのだと、イラストを見ながらそのときの思い出を教えてくれました。

 

パリと日本を食とデザインでつなぐ!

holidayの作品には、思わず「おもしろいね!」「これどうなっているの?」と誰かと笑顔で会話したくなるアイデアがいっぱい。食とデザインがコミュニケーションのきっかけになるのだと教えてくれるような気がします。

(うた君の作品にも、そんなholidayの作風がしっかりと受け継がれていますね!)

 

最後に今後の活動予定を教えてもらいました。

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「8月フランスのものを多く扱うアパレルブランドのイベントでケータリングをします。フランスのアーティストも来るそうです。最近、こういったパリ系の出会いが増えてきたので、パリと日本のコミュニケーションをholidayならではの『食とデザイン』を通してつないでいくような活動をしていきたいですね。

日本でいうパリの雰囲気ってまだまだステレオタイプで、まだ知られていないことが多いんです。フランスのアーティストのマネジメントをして新しい展開を促したいなって思っています。きらびやかなパリのイメージだけでなく、もっとパリの日常に寄り添ったライフスタイルを、『食とデザイン』を通して発信していきたいです」。

 

人と人とのコミュニケーションから生まれる様々な楽しみに気付かされる隼さんと美沙さんのお話でした。そして、お2人の作る「食とデザイン」は、そのコミュニケーションのきっかけになるものばかりで、見ているだけでもワクワクしてきますね。仕事も生活も、ちょっとしたきっかけでもっと楽しくなる。そんなことを教えてもらったような気がします。

 

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